ムーフタール通り Rue Mouffetard


 それから少したって、三時ごろ、クールフェーラックがボシュエと連れ立って、偶然ムーフタール通りを通った。雪はますます降りしきって、空間を満たしていた。ボシュエはクールフェーラックにこんなことを言っていた。 「こう綿をちぎったような雪が落ちてくるのを見ると、何だか天には白い蝶の疫病でも流行してるらしく思えるね。」(三部七編十五章)

 

 ‥‥まあそれだけなのですが(笑)、ムーフタール通りです。
 この後二人はおかしな様子のマリユスを見かけることになりますが、そこの二人の会話が面白くて大好きなので、ついでに探して行ってみました。

 地図で見ると、パンテオンのちょうど裏手あたり。リュクサンブール公園とはパンテオンをはさんで反対側で、距離も同じくらいです。
 私はだいぶ遠回りの道を歩いていったので、ここに着いた時はもうだいぶ暗くなっていました。私のカメラ、暗いところが苦手なので不安でしたが、まあ写ってますね 。良かった。

 写真は、サン・メダール(St-Medard)から通りに入ったところです。石畳の、ゆるやかな傾斜がどこまでも続く細い市場街(マルシェ)でした。ガイドブックにも紹介されています。イルミネートされているのはクリスマスシーズンだからですね。この日はクリスマス直前だったのでケーキや七面鳥が目立ち、買い物客でにぎわっていました。
 肉屋の軒先には兎が丸ままぶらさがっていたり。牡蠣も至る所で並んでいました。


 最寄り駅:7番線 Censier-Daubenton