パリ市地図 plan de PARIS

 パリの道には、全て名前があります。どんな小さな細い道でも必ず名前がついています。
 おかげで二百年近く前の小説の舞台を訪ねて行くにも非常に便利なわけですが、名前がわかっていても場所がわからないと、地図上をただ闇雲に探すのはとても骨の折れる作業です。

 それで前回はちょっと大変だったのですが(無謀とも言う)。

 今回は強い味方があったのですよ。

 rueは道。道の名前から場所を調べられる、なんともありがたいパリ全域の地図です。
 巻末に折り込みで大きな一枚地図もついてて優秀!おかげで気になっていた道を一気に調べることができました。

 二百年も経っているんだから、道の形も名前も変わっていて当たり前。何もかも変わったりはしないでしょうが、やはり見あたらない名前もちらほらあります。
 例えばオンム・アルメ街(=ロマルメ街/rue de l'Homme Arme)は見つかりませんでしたし、プティ・ピクピュス、サン・ジャック市門、メーヌ市門、雲雀の野なども位置が特定できませんでした。どっかこの辺!っていうのはわかるんですけど‥‥。
 それはまた古地図でも持ち出してこないといけない、別の問題ですよね。

 プリュメ街はありましたが、これはどうも違う道のようです。
 ユゴーによればプリュメ街の家はまたバビローヌ街にも面しているはずですが、今日のプリュメ街はバビローヌ街からはちょっと遠すぎます。またマリユスがアンヴァリード大通りからプリュメ街へ曲がろうとしたり、 ムッシュー街からプリュメ街へ行ったという記述もありますが、それも無理です。
 アンヴァリード大通り、バビローヌ街、ムッシュー街は今の地図でも一つ所にありますので、プリュメ街もおそらく昔はそこにあったんでしょうか。